はじめに
「また怒ってしまった…」
そんな後悔を感じたこと、ありませんか?
子どもと過ごす毎日は思い通りにいかないことも多く、つい強い口調になってしまうことも。でも、「叱り方」ひとつで、子どもの心の育ち方は大きく変わります。
この記事では、まずはやさしく伝える叱り方のコツを簡単にご紹介し、そのあとで年齢ごとの関わり方や、脳と心への影響についてもわかりやすくまとめました。
今日から少しだけ、「伝え方」を見直してみませんか。
「叱る」と「怒る」は違う
- ❗怒る=感情をぶつけること
- 💬叱る=行動を正すために伝えること
「怒る」は、親のストレスや焦りが原因になりやすく、
「叱る」は、子どもが理解し行動を変えるための愛ある声かけです。
子どもは、親からの言葉を一つひとつ受け止めています。
その言葉は、安心にもなり、時には怖さにも変わるものです。
だからこそ、私たち大人は“叱る目的”を自分の中でしっかり意識することが大切です。
言葉が子どもの心にどう響くかを忘れずに、伝え方を考えていきたいですね。
叱るときの3つの基本ルール
① 感情を一度クールダウン
深呼吸を1回してから、落ち着いた声で話すだけで、
子どもも驚かず、冷静に聞けるようになります🍃
② 人格ではなく「行動を伝える」
❌「なんでそんな子なの!」
✅「叩くのはやめようね。痛いよ。」
行動だけに焦点を当てて、
子どもの“存在”はいつでも受け止めているよという姿勢を忘れずに✨
③ 短く・わかりやすく伝える
幼い子ほど、具体的でシンプルな言葉が伝わりやすくなります。
❌「ダメでしょ!」
✅「これは危ないからやめようね」のように理由も添えて。
年齢別|叱り方のポイントと心の育ちへの影響
🧸 1〜2歳|まだ「理解する力」は未熟な時期
この時期は「してはいけないこと」を言葉だけで理解するのは難しいです。
✅叱り方のコツ
- ✋手を止めて、目線を合わせて「危ないよ」と短く伝える
- ✨表情やトーンで“本気度”を伝える
🚫NG対応
怒鳴る、大きな音を立てる、長時間の説教などは逆効果。
👉 びっくりして萎縮してしまい、安心感が揺らぎます😔
🧠発達への影響
怒鳴られる経験が繰り返されると、扁桃体(不安・恐怖の中枢)が過敏になり、情緒が不安定になりやすくなります。
🐣 2〜3歳|イヤイヤ期=自我が芽生える時期
「じぶんで!」「やりたい!」という気持ちが強くなる時期。
✅叱り方のコツ
- 「〇〇したら危ないから、ママが手伝うね」など理由を添えて説明
- 「ダメ!」よりも「こっちにしようね」と代替案を提案
🚫NG対応
「なんでわからないの!?」はNG。子どもはまだ感情のコントロールが苦手なだけです。
👉 親のイライラがぶつけられると、自己否定感につながります😢
🧠発達への影響
この時期は前頭前野(判断・共感の脳)がゆっくり育つ時期。
怒鳴られすぎると、他者とのやりとりを「怖いもの」と認識しやすくなります。
🐥 4〜5歳|会話による理解が深まる時期
言葉の理解が進み、少しずつ自分を客観視できるように。
✅叱り方のコツ
- 「ママは〇〇されると悲しいな」と感情で伝える
- 「どうしたらよかったかな?」と一緒に考える時間をとる
🚫NG対応
「いい子にして」など抽象的な表現は×
👉 「何がいけなかったか」が曖昧なまま伝わりません💧
🧠発達への影響
この時期は“どう感じたか”が記憶に残りやすい。
親からの否定的な言葉が続くと、自信の芽がしぼんでしまうことも😔
🐤 小学校入学前〜低学年|自尊心が育ち始める時期
友だちとの関わりも増え、「自分はどう見られているか」が気になりはじめます。
✅叱り方のコツ
- 事実と感情をセットで伝える:「時間に遅れて悲しかったな」
- 責めない問いかけ:「どうしてそうしたの?」ではなく「どんな気持ちだったの?」
🚫NG対応
人前で叱る・兄弟と比べる・人格を否定するような言葉
👉 自尊心を大きく傷つけてしまう可能性があります。
🧠発達への影響
自己評価が形成される大切な時期。繰り返し否定されると「自分はダメな子だ」という認知のゆがみが根づくこともあります。
叱った後こそ、大事な時間
叱ることは“関係を壊すこと”ではありません。
叱った後にギュッと抱きしめたり、「ママは大好きだよ」と伝えることで、
子どもは「自分は見放されないんだ」と安心します🌸
🌟おわりに
子どもを叱るのは、実はとても難しいこと。
でも、大切なのは「怒る」ことではなく、「伝える」こと。
子どもが「大切にされている」と感じられる関わり方を、少しずつ積み重ねていきましょう。
「どうして伝わらないんだろう」と悩む日もあるかもしれません。
でもそのたびに、あなたのことばはきっと、お子さんの心にやさしく届いています。🕊️✨